Editor's Room

itoh.com の舞台ウラをリアルタイムにご報告します。

2017年7月7日(金) 「勇気」

子供の頃に、ボードゲームをやっていると、よく勇気という言葉があったように思う。勇気と力と知恵、みたいな感じでパラメータみたいになっていた感じだったと思う。それがファミコンの時代になると、ドラクエにより、HP、MP、敏捷、運、とかに変わっていった。あまり勇気という言葉をゲームのパラメータでみることもないように思う。リゲ○ンのCMの影響で、勇気という言葉が安っぽくなったような気がするとかっていうと、それは昭和の話だね、と返されます。(T)

勇気と聞き、私は井脇ノブ子元議員を思い出したが、彼女のキャッチフレーズは「やる気!元気!井脇!」であった。いきなり脱線する勇気を披露してみた。井脇ノブ子元議員の顔写真を、隣に座る新しい上司の前で堂々と見ているのもまた、勇気である。閑話休題。さて、今日私は勇気を己に求めている。私の背中越しにいるガミガミと小うるさい同僚の椅子代わりに座るバランスボールがいつも私の元に流れてきて邪魔だから、針をブッ刺してやるという勇気ではない。それは蛮勇だ。私の求めるは家に帰る勇気である。家に帰る際、いつも私はおびえている。妻の決裁なしで買ったものがバレたのではないか。会社帰りに寄り道しているのがバレたのではないか。トイレ掃除をサボっているのがバレたのではないか。掃除機をかけるふりをしているのがバレたのではないか。私の一日中革靴の中で蒸れに蒸れた靴下を家族の洗濯物と一緒に洗ったせいで、家族中の衣類を臭くしているのがバレているのではないか。火のないところでも煙は立つものだが、火のあるところで煙が立っていることばかりなのが、困るのである。家に帰ると小言を言われる。家に帰る勇気が湧かず、立ち飲み屋でビールの一杯でもひっかけてしまうが、思えばこれも勇気ある行動であり、おびえの要因がまた一つ増えるのである。こうしたおびえに打ち勝って、堂々と家に帰る勇気が欲しい。ここまで書いてみて、本稿もまた勇気である。もし読まれたと思うと......。背中越しの同僚は実に可憐であり、妻は常に結局は許してくれるという慈愛の持ち主である、という補足を書かなければならないのも、本稿で悪口を書いた相手に対して許しを請う勇気であり、真実を認めなければならないという勇気でもある。(HK)

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