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2004年11月30日

マークとスコッチ

マークは、「ウイスキー」とは言わない。彼は必ず「スコッチ」と言う。

それに西部劇でガンマンがウイスキーを煽って飲むような、
そういう飲み方はしません。バーでいろいろ銘柄を調べて、
その中からシングルモルトを選びます。

それを、小さなグラスについでもらい、氷の入った水を頼みます。
そして、グラスに注がれたウイスキー、
いやいやスコッチをちょっとだけなめて、それを味わいます。

次に、ストローを使ってコップの水を一滴だけスコッチにたらします。
そして、少しマイルドになったスコッチを少しなめます。
それから、小さな氷の欠片を入れて、同じようになめます。

「これが、スコッチの楽しみ方なんだ」
「なるほど」
「どうだい」

「・・・。うん、西部劇になりたい」


それを、隣で見ているショーン。彼女はマークの奥さんです。
彼女のお父さんはディズニーの副社長で、例の It's a Small World を作った人です。

ショーンについては、また今度。

2004年11月29日

マークと弁護士

マークは、弁護士をクライアントにした。

「弁護士なんて難しいじゃない」

そう私が言うと、

「だから、それにチャレンジしたんだ」

「なるほど」

「君が難しいと思っている、それ以上に
弁護士っていうのは難しいと思うよ」

「はあ」

「何しろ、クリティックの権化なんだから」

「なるほど。それでどうしたの?」

「すごく端的に、自分がどう彼らの役に立てるかを話す練習をしたんだよ。
 つまりレーザートークを練習したんだ」

「なに、そのレーザートークって?」

「自分は誰で、何が得意で、あなたにどんな利益をもたらすか、
 そして自分の実績。これをすばやく話すんだ。
 自分のスペシャリティーはなんであるかをね」
「そうすると、どうなるの?」

「その場では、反応しないときもあるけど、後で声がかかったり、
 弁護士の奥さんから声がかかったりすることがよくあったよ。
 彼らはスペシャリストだけど、事務所の運営や、
 部下育成、マーケティングについては、
 特に習っているわけじゃないからね」

「なるほど、でも最初からすんなりはいかなかっただろう」

「弁護士の集まる会合に出かけては、プレゼンをさせてもらったり、
 弁護士の集まるパーティーでレーザートークをやって、広めたんだ」

「そうなんだ」

彼はこれまでに1000人の弁護士に対して、
コーチングとプログラムを提供してきた。

彼とは、スカッシュ以降、ほぼ一週間毎食一緒にご飯を食べて、
スコッチを飲んだ。
  
彼のクライアントは、
なぜかアメリカとスコットランドにいるのです。

2004年11月28日

マークとデービッド

アキレス腱を切ってしまったマークですが、
彼は私の最初のコーチであったデービッドの
最初のクライアントでもありました。

デービッドとマークは、
フロリダのオーランドで近所に住んでいて、
知り合いだったんです。

その頃、デービッドはコーチングのことは何も知らなかったのですが、
ある日マークがデービッドに、

「君は人の話を聞くのがうまいし、
いろいろ考えをまとめてくれるのもうまいから、
僕のコーチをやってくれよ」

そう持ちかけました。

でも、デービッドはコーチが何かも知らなかったので、

「無理だよ。だって、僕はコーチでもないし、コーチングも知らない」

すると、マークは言いました。

「いいんだ、週に1度、30分間、
電話で僕がいろいろしゃべるから、君はそれを聞いてくれればいいんだ。
それで、ときどきコメントをくれればいいんだよ」

「なるほど、それならできそうだ」

ということで、クライアントに見出されたコーチは、
初めてコーチングを始めました。
そして、それが自分に合っていると気づきました。
それからデービッドは本格的にコーチングを学び、
やがては、Coach University の副社長になりました。
 
コーチばかりがクライアントの能力を引き出すわけではありません。
クライアントによって、引き出される能力ももちろんあります。
  

2004年11月27日

スカッシュ

土曜日は最も好きな曜日です。
明日が日曜日だという開放感もきっと理由のひとつです。

今朝も朝ごはんには果物を食べました。朝は基本的に果物。
今朝は、りんご、ラ・フランス、柿、それからサプリメント。
ちょっと喉が痛いので、ビタミンCは2000mg以上摂る。
それから、マルチビタミンにCoQ10。
 
午後はスカッシュ。
パートナーは大学生。
30分間、狭いコートを走り回る。
私は汗だくになるのだが、パートナーの大学生は汗さえもかかない。
それでもって、人のことを左右に振る。
多分私は、彼の倍は走っている。

だいたい、スカッシュはおじさんには危ないスポーツで、
この間も、アメリカから来た弁護士専門のコーチとスカッシュをしたら、
始めてたった2回のラリーで、彼はつまづいたように転び、
アキレス腱を切って、そのまま入院。そして手術。
かくいう私も、去年の冬はスカッシュで腰を痛めて、
3ヶ月間ゴルフもやれなかった。

それでもスカッシュをやる。
ときどき他のおじさんがスカッシュをやっているのを見て、
「あぶないなー」なんて思うんですけどね。

あの激しさは、今のところ他の運動にはない。
この間まで、思いっきり重たいバーベルを持ち上げて、
気を失いそうになっていたのですが、肩を怪我して止めました。
残るはスカッシュだけですから。

それにスカッシュをやって、
命のキャパシティーを広げているようなところもあります。

弁護士専門のコーチであるマークは、
入院してすぐに手術をしてもらい、
2日後には退院しました。
そして、退院当日の午後には、
日本コーチ協会(JCA)のカンファレンスでスピーチをしていました。

2004年11月26日

横浜での講演

今日は横浜で講演でした。テーマはコーチングについて。
とても楽しかった。時間は1時間半でした。

私の場合、それが1時間半でも3時間でも、
用意していることの全部を話せるわけではないのです。
話していて、目の前の人たちが興味を示してくれるところに来ると
そこで、どんどん話が広がってしまって、
用意していたことが、全部話せなくなってしまいます。

特に参加している方に、その場で「質問」をして、
その反応がおもしろいと、
そこから話があらぬ方向へ発展してしまうわけです。

よく「脱線したところがよかったです」なんて言われて、
ちょっと複雑な心境です。

ところで、話している最中に突然ひらめくことがあります。
講演のイノベーションとでもいいましょうか、
あたらしい概念ができる瞬間があります。

私としては、そこで止まってひらめいたことを書き留めたいのですが、
私が話をやめてしまえば、全部止まってしまうので、
話を続けることになります。
しかし、話を続ければ、それを忘れてしまいます。

以前は「今、いいことを思いついたので、
ちょっとメモをさせてください」なんて言っていたんですけど、
よっぽど心が広い主催者でもないかぎり、
それは受け入れてもらえるはずもありません。
泣く泣く、ひらめきはその会場の藻屑と消えるわけです。

今日もそういう瞬間がありました。
いいことを思いついたんです。
それで「どうしようかなー」と思って、
会場の中、視線をさまよわせていたら、
目の前にいる人と目があったんです。
そしたら、その人がちょっとニッコリしたんです。
そのニッコリを見たら、なんだかそれの方がうれしくて、
結局そのニッコリの方に向けて、話を続けることにしました。
もちろん思いついたことは忘れてしまいました。
でも、その人の顔は覚えています。

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