« 2006年04月 | メイン | 2006年06月 »

2006年05月31日

勉強会その3

今回の勉強会は、学芸大学の教授、
山田昌弘先生(『パラサイト・シングルの時代』の著者)に
お話ししていただきました。

山田先生とは15年来のお友だちです。
『パラサイト・シングル』でブレイクしてからも、
相変わらずフランクで、
話していると、いつも新しい視点があります。

s-CIMG3503.jpg

 
山田先生のお話-----

「私の家の近くにマッサージ屋さんが2件あって、
1件は人間向け、もう1件はペット向け。
人間の方はガラガラだけど、
ペットマッサージは、お客さんが並んで待っている。
飼い主は5000円も払って、ペットをマッサージしてもらう。
彼らはマッサージしてもらうことにお金を払っているのではない。
ペットがマッサージをしてもらって喜ぶ顔を見たい。
そのためにお金を払っている」
 
「学歴がものを言う時代は終わろうとしている。
今、求められているのは、 
創造力、コミュニケーション能力、そして cool であること。
coolの意味はいろいろありますが、
美的センスとか、そういうものなのでしょう。
要するに、これらのものをそろえていないと、
ペット・マッサージなどのサービスを考えつかないし、
ペットの喜ぶ顔を見たがる飼い主の心理、
それにも気がつかない」

------------

山田先生は、もともと家族社会学が専門で、
最近は、格差もテーマにしています。
この世の中にはさまざまな格差が生まれていますが、
格差が生じるひとつの場所として、
彼は「家庭」があると言っていました。

家庭といっても、単に経済力の問題ではありません。
また、子どもを単にいい学校に入れるだけでもだめなのです。
現代社会で生き残ることのできる子どもを育てる家庭の条件として、
彼が挙げた条件は次の3つです。

・ 家庭内に本があること 
・ 両親が知的な会話をしていること
・ 子どもの頃に展覧会やコンサートに連れて行ってもらっていること

これらはひとつのシンボルだと思いますが、
要するに、これらのことによって、
創造性、コミュニケーション能力、
そして、cool な人間が醸成されるということでしょうか。

  
それにしても、ペットの喜ぶ顔って、どんなんだろうね?

2006年05月26日

味覚

ヒトゲノム計画が終わって、
いろいろなことが解明しつつあります。
その中で、人間の味覚に関する遺伝子も見つかっています。
味覚には、酸味、甘み、辛味などがあるのですが、
昔から日本人は「旨味」という味覚をもっていました。

しかし、世界的にはそのようなものはない。
特にアメリカ人。

遺伝子の解析が進んで、
実は旨味を感知する遺伝子が見つかりました。
それでもって、なんと、アメリカ人は、
その遺伝子がやけに少ない。

これを聞いて、私はとても喜びました。
前から私はアメリカ人の味覚に問題があると思っていたのです。
すし屋に行って、寿司に醤油をつけるさま、わさびの量。
「おいしい」なんて言っていますが、
本当には味なんかわかっていないんだと言っていました。
それが、証明されたわけです。

もちろんアメリカ人が優れている部分もあるのです。
ただ、味覚については、お話にならないということです。

最近では「旨味」を「UMAMI」と言うようになったんだそうです。
 
1970年代や80年代に自分が言っていたことが、
最近、いろいろなところで証明されてきて、ちょっと興奮気味です。

事実とその捉え方、解釈について。
思っていることが実現するということ。
真実は捉えられない。
私がそう思うから、世界はそう見える。
だいたい、好き嫌いで動いている。
知性ばかりが理性じゃないよ。
 
やっぱり、トマトを食べて、おいしいと感じられる人と、
そうじゃない人がいるんです。 
でも、それは味覚の問題だけじゃない。
味は、こころのあり方でも変わるんです。
まだ、証明されていないけどね。

でも、みんな知っている。

2006年05月18日

脳のお勉強

毎月のお勉強会。
昨日は『海馬』『進化しすぎた脳』の作者であり、
海馬の研究者である、池谷先生にお話をしていただきました。

s-P1010074.jpg

『進化しすぎた脳』は、3月にNYに行く飛行機の中で読み、
息子や家内も刺激を受けて、
ぜひ、直接お話をうかがいたいと思っていました。

1時間半の講演はあっという間でした。
 
・ 脳は世界を勝手に解釈している。
  私たちはその解釈から逃れられない。

・ 脳は足りない情報を補っている。
  たとえば、視神経は目から脳に100万の束になって伸びているが、
  デジカメで考えても、それでは十分な解析度ではない。
  そのまま見てしまうと、ぼやけてしまうが、
  脳はそれを鮮明な画像に作り変えてしまう。
 
・ 意志について
  手を動かそうと意志を働かせるから手が動く、
  と思われてきたが、実は、手を動かそうと思う前に、
  手を動かすセットアップが脳の中では終わっていて、
  その後で、手を動かそうという意志が働く。
  そこには明らかに時間差がある。
 
・ そもそも自由意志はあるのか?
  それに対しては、大脳のレベルでは、脳NO)。
  ただし、自由否定はある。
  つまり、動く以前のセットアップができても、
  行動に移す前にやめることはできる。
  殴ってやりたいと思う。
  でも、それを行動に移さないことはできる。
  
  では、何が人間を動かしているのか。
  
  それは、「海馬の揺らぎ」。
  
  海馬が揺らいでいるムービーを見せてもらいました。
  本当に脳は揺らいでいる。
  

今まで概念的に理解していたことが、
脳の機能と、その研究や実験を通して証明されていくプロセスは
とても刺激的です。

  
・ マンネリは脳の敵
  マンネリ化すると、脳は働かなくなる。
  しかし、一方で脳はあらゆることをマンネリ化させようともする。
  だから、外に向かって注意を向け、働きかける。
  
・ 記憶について
  記憶は未来の自分のためにある。
  役に立たないものは覚えても意味がない。
  

池谷先生は、ワインもお好きで、
その後、イタリアンに出かけて、ワインを飲みました。
その中で味覚の話が出ました。甘いとか、苦いとかですね。

それでですね、案の定、、、。

続きは明日。

2006年05月11日

「遅すぎることはあっても、早過ぎることはない」

26歳で事業を始めたときに、
まわりの人たちは口を揃えて言いました。

「早過ぎる」
「もう少し経験を積んでから」

唯一、父だけが、

「遅すぎることはあっても、早すぎることはない。
本人がやりたいと思うのが一番大事だ」

その一言で、レッツゴー。
 
やめさせてもらいたい気もちも多少あったのですが
父の一言で、戻れなくなった。
本当に自分の責任でやるんだと思った。
 
ちょっとめげたときには

「受身になっちゃお終いだ」

それで、私は

「責任と合体する」 

へ〜んしん。
 

全然違う話ですが
要するに、ずうずうしいってなにかと思っていましたが
感受性が低くなったり、情緒がなくなると
そうなるのだと思いました。

先日書いた、がん細胞なんて、
ずうずうしいですよね。

2006年05月08日

場の話

「たとえば、簡単に言いますが、
上皮細胞を培養皿で分裂させてみると、
分裂が進むにつれて細胞はどんどん平らな状態で広がって行きます。
がん細胞でない不死細胞の場合、
皿いっぱいに広がると、そこで分裂をやめてしまいます。
そこから細胞を少しとって別の培養皿に移すと、
ふたたび分裂を始めて、また皿いっぱいになるまで分裂しますが、
スペースのあるところでは、
つまり分裂を許される状況であれば、限りなく分裂しますが、
周囲の状況によっては、分裂しないで遠慮している場合もあるわけです。

最近の言葉でいうと、
「場を読む」とか「空気を読む」といった言い方をしますが、
体内で共同生活を送っていくためには、
細部にも抑制と協調性が必要だということでしょうか?
 
それに対して「場」を読まないのが、がん細胞です。
同様の方法で培養すると、
平らな皿いっぱいになるところまでは同じなのですが、
そうなっても分裂を停止しません。
そのままにしておくと、細胞が積み重なり、
こんもりと盛り上がってきます。
栄養があるかぎり、増殖しつづけるのです。

『不老不死のサイエンス』(新潮新書 三井洋司著)より\n
                           
もっと自分を表現しなさい、とか、
自分をアピールする、とか、
確かにアメリカ人を相手にするときには必要なんでしょうが、
日本にいて、その言葉にはやや違和感を感じます。
 
だからといって、過剰な抑制や、
強要される協調性もいやですけどね。

もし、それに耐えられるなら、
私も自分が生まれたところに居るのかもしれません。
それについては、両親は早くからあきらめていたようです。

go Pagetop