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[No.39]  福田章平のおすすめ
不眠症』上下
スティーブン・キング著 芝山幹郎訳(文藝春秋社)


アメリカの全ての家庭には、聖書の他にS・キングの本が1冊はあると言われている。今回は、そんなキングの「不眠症」です。舞台は、キングファンにはおなじみの、メイン州デリー。ラルフ・ロバーツは、妻に先立たれた後、ずっと不眠症に悩まされていた。ある時彼は、このデリーの町で恐ろしい企みが進行しているのを知る。それに気づいているのは、町中でロバーツただ一人。その企みを阻止し、町を救えるのは彼だけ。しかしロバーツは、七十歳の老人だった。この爺さん、やたら元気がいい。危機がおとずれると全力疾走したりするが、人の名前や肝心なことが思い出せなかったりなど、絶妙な記憶の抜け具合を発揮し、老人らしさを発揮してくれる。ロバーツは、町を救えるのか?!

老人版「IT」と言われるこの作品、キングだけあって序盤はスローペースですが、後半はジェットコースターなみのスピード感と盛り上がりがあり、十分に読ませます。

翻訳:読みやすい
内容:面白い。でも、キングにしては、ちょっとあっさり気味かな
価格:高い

この「不眠症」チュウボーですよ風に言うと、「星2つ半です!」と言うところでしょうか。


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