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2006年02月28日

エンベロップ envelop とデベロップ develop

インドのノーベル賞受賞者で、アマルティア・センさんは、
ずっと長い間、貧困について考え続けた、貧困の原因は何かと。
その過程で彼はひとつの答えに行き着く。

つまり、貧困は情報がエンベロップ(封印)されてしまっている。
それによって、人もエンベロップ(封印)されてしまう。
もし、情報がデベロップ(開封)されていたら、
人は貧困にあえがないのではないかと。

  
天明の大飢饉で、領民を救った米沢藩主上杉治憲は、
飢饉に先んじて米倉を藩内各所に建てていた。
さらに上杉治憲は非常食の作り方を記した
「かてもの」という本を領民に無料で配った。
当時、餓死といってもほとんどは食中毒で、
衰弱した身体で雑草や木の根をかじり、
消化できずに下痢などを起こして死んでゆく。
「かてもの」は、それら非常食の中毒を起こさぬ料理法である。

---『風雲児たち』より---


上杉治憲は、情報をデベロップしたわけです。
 
昨今は、情報はたくさんデベロップされているのですが、
どの情報とアクセスしたらいいのか、よくわからない。
結局は、あふれる情報の中で、エンベロップされているようなものなのです。

どの情報とアクセスするか。

それは、情報とアクセスする以前に、
どのようなコミュニケーションを交わしているかによるのだと思います。

Posted by itohco at 19:27 | コメント (0) | トラックバック

2006年02月22日

ジョン・レノンのことば

以前、ここで、ビートルズの Free as a Bird の歌詞について、 
ご紹介したことがあります。

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1995年、25年ぶりのビートルズの新曲「Free as a bird」の歌詞はこうだ。
「鳥のように自由であれ。それは、2番目に大切なことだ」
それで、一番大切なことは何であるか、明かされていない。

月刊現代5月号 宮永正隆
               
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一番目って、なんなんだろうと思っていたら、
最近、ディスカヴァーから出版された
『ジョン・レノン 120の言葉』に、
その答えが載っているのを見つけました。

「ロックのメッセージとは?」という質問に、
ジョン・レノンが答えています。

To be here now.  --- 今、ここにいる、ということ ---
 

それにしても、このところ、やたらといそがしい。
ビックカメラに行く暇もない。
 
ゴルフは手を怪我しているからできないし。


こうなると、食べることしか考えませんね。

はい。

Posted by itohco at 17:04 | コメント (0) | トラックバック

2006年02月21日

誕生日

昨日は、家内の誕生日でした。
年はいくつなのか知っていますが、言えません。

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ところで、昭和20年あたりの
日本人の全人口の平均年齢は28歳ぐらいで、
平成になると45歳ぐらいになったそうです。

つまり、平均寿命がのびて、
この世界の平均年齢も上がったわけです。

とういことは、当時の28歳は、今の45歳ぐらいの感覚。
思い返せば、私が子どもの頃の40、50歳は、やけに老けていた。

気をつけなければならないのは、
自分が40歳、50歳になったときに、
そのときの感覚のまま、自分の状態をイメージしないことなのです。

平均年齢の推移から計算すると、
だいたい、年齢の7掛けぐらいが、実年齢、身体の年齢といえます。
 
その話をしたら、家内は、

 「私、35か、36ね」

なんて言っていました。

だから、
 
 「36÷0.7ね」

と言ったら、ツーン。

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Posted by itohco at 14:40 | コメント (2) | トラックバック

2006年02月17日

プラットフォームは「場」

それは空間ではないようです。
 
itoh.com Newsに、「場」について書きました。

そこで、ここで清水先生の理論について、少し。

清水先生は、生命学とは言わず、「生命関係学」と呼びます。
それは、関係性というものの重要性を、充分認識したうえでのことです。

生命システムには、多様な複雑性と、
そこに自己組織される秩序があるというのが清水先生の考え方で、
この秩序は一義的なものではなく多義性に富んだものです。

では、秩序の多義性というものはどこからくるのか? 

先生は、生命の働きを、生成的、関係的にとらえない限り、
この問題は解けないと考えています。
関係性の重視です。

その粒子がたくさん集まったとき、
その状態によって、
グループとしてのさまざまな機能が出現してくるといいます。

もちろん粒子ごとに特定の機能というものはあるのですが、
グループとしての機能はそれら個々の機能の合計ではなくて、
全く別の新たな機能が出現してきます。

それはなぜか? 

多くの粒子がどのような状態になっているか、
また、それら粒子と粒子の間の関係性により、
いろいろな機能が出現する。

よって関係性というものが重要となる。

劇場で、役者が即興劇を演じる。
観客がそれを見ている。
そこには、照明装置や音響装置など劇場としてのシステムがある。

即興劇を演じる役者は、
あらかじめ劇場主、シナリオ作家、演出家から
必要な情報を与えられているが、
いったん幕が上がると、
あとはもう観客と一体になって、
その場の雰囲気で臨機応変に演じる。

それが即興劇だが、、
清水先生は『生命を捉えなおす』の中で、こう言っている。

「役者の演技は、大まかな筋という拘束条件のもとで、
大ざっぱに決められますが、
具体的には役者同士の演技の相互関係によって、
選択されたり、つくられたりしながら、劇を進行させていくのです。
その演技は、全体として一つの筋を生成的に自己組織しながら
展開していく必要があり、場違いな演技をすることはできません。」
『清水博が唱える「場の文化」』からの抜粋)

実はコーチングも、関係性がとても重要なのです。
ビジョンを創るにしても、
自分ひとりの未来を想い描いている限り、
生きたビジョンを構築することはできないものです。
そこに「関わり」がなければ。
 

Posted by itohco at 17:08 | コメント (0) | トラックバック

2006年02月16日

コミュニケーションのプラットフォームを創る

ブログのデザインが新しくなりました。
この飛行機の絵は、村田伊吹ちゃんが描いてくれました。
リクエストどおりです。うれしい。

エスター・ダイソンという人がいます。
彼女は、PCフォーラムというIT企業の経営者向けのフォーラムを、
毎年3月頃、フェニックスで開催しています。

PCのもともとの意味は、Personal Computer PCでしたが、
途中からPCの意味するものは、
Platform for Communication になりました。

確かに、そのフォーラムは、
誰かの講演を聞いて勉強するという従来の形式ではなく、
そこに参加している人たちが、
期間中に、お互いに連絡を取り合う。
そして、アポイントをとりに情報を交換したり、
アライアンスを組んだりする。

講演も多少あり、私が行ったときの講演は、
ウーピー・ゴールドバーグ。

でも、講演よりは、そこに来ている若い経営者と話すことで、
視点が変わったり、自分がモチベートされるのを感じました。

そして、「コミュニケーションのプラットフォーム」という言葉に
魅せられました。

コミュニケーションそのものは、なかなかわかりにくいものです。
しかし、新しいコミュニケーションのプラットフォームは、
今とはまた別の視点を与えてくれるのではないかと思うのです。

たとえば、家族にとって家庭は、
ひとつのコミュニケーションのプラットフォームですが、
もし、別のプラットフォームがあれば、
また違った考え方や視点をもてるのではないかと。

高校生の頃、骨折して外に遊びにも行けず、
そうかと言って、ずっと親のそばにいるのも息苦しい。
そんなときに、祖父母の部屋をのぞいたら妙に歓迎されて、
それからは、毎日そこに入り浸って、
祖父と将棋をしたり、お菓子を食べたりしました。

退屈しのぎに立ち寄ったプラットフォームなのですが、
それは、家族との関係を見直すのになかなかいい機会だったと
今にして思います。

それから、「コミュニケーション」、それそのものをテーマに
コミュニケーションを交わすことも、
新しいプラットフォームだと思います。

単に場所だけではなく、
テーマの設定を変えるだけで、新しいプラットフォームが現れます。

目に見えるプラットフォーム
見えないプラットフォーム 

その両方を創るのは、なかなか楽しいです。 

Posted by itohco at 17:09 | コメント (6) | トラックバック

2006年02月07日

おすそわけ

湧々

会社を始めて今年で29年になります。

「湧々(わくわく)」は、内側から湧いてくる意欲であり、
それは会社を続ける原動力です。

湧々は、今日これから起こることに
それこそワクワクしている心のありさま。
それから、今日出会う人たちと、
このワクワクした気もちを分かち合いたいという思い。
そして、まだ見ぬ人との新しい出会いを思い、
ワクワクする気もち。

来年は30周年だ。 ワクワクしちゃう!

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Posted by itohco at 18:51 | コメント (0) | トラックバック