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2005年05月24日

梅そば、竹福

山形には『梅そば』と『竹福』という蕎麦屋があります。
『梅そば』と『竹福』の店主は、実は兄弟です。
ここで興味深いのは、なぜ梅と竹なのか。つまり、松じゃないのか。

そこで、聞いてみました。

「松はどうしたの?」

すると、なんと二人は神田『まつや』で修行をして山形に帰り、店を開いた。
だから「松」は神田。残った「梅」と「竹」という名前をもって、
山形で開店したんですね。

『竹福』のゆずきり蕎麦は、なかなか美味しいです。蓬蕎麦も美味しい。
もしかすると、蕎麦そのものは山形の方が
『まつや』よりも美味しいかもしれません。

しかし、ゴマ蕎麦を食べると、
やっぱり『まつや』には一日の長があります。
後は、あのお店の雰囲気ですね。
いつも混んでいるのですが、相席でも居場所があって、しっくりします。
 
それでもって、昼から熱燗を飲んでいるお客がいて、
その飲み方を見ているだけでも楽しい。
徳利とお猪口をにらみつけて、他には目もくれず、
そこに人生の全部を持ち込んで、お猪口に口を運ぶ。
くれぐれも、酒飲みはお猪口を口に運ぶようなことはしない。

彼らは、口をお猪口の方に運んでいくのです。
そこが、酒飲みの所以でしょう。

これも『まつや』の雰囲気で、
浅草あたりでは、いまでもあちらこちらで見ることができます。
私の子どもの頃にはよく見かける風景でした。

さて、神田『まつや』の近くには、『薮そば』があります。
それについては、また近日。

Posted by itohco at 14:36

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